- 大災害を引き起こす自然界の圧倒的な力の前に畏れを抱きつつも、架空の『龍』なるものを創り出し、畏れ敬うことで自然の脅威と龍を重ね合わせながら、折り合いをつけ暮らしてきたに違いありません。東日本大震災の天変地異も自然界の摂理と考えるならば、龍神と呼ばれる崇高な龍に福を招いて欲しいとの『来福招龍』のコンセプトで作庭に取り組みます。 スレート瓦で鱗を表現、逆立ち、うねり、ひねりながら懸命に希望の明日に進む、龍頭は竜門の滝、瀑布を掻き分け試練に向かうその先には、晴天と万遍なく照らす陽の光。庭とは、縮景と良く言われますが形の景だけではなく、心の景の表現手法でもあるのです。庭を観て、和らぎ、勇気元気を得、希望と夢と笑顔のサプリメントになれば喜ばしい限りです。